2月16日(火)奈良ロイヤルホテルで、平和・憲法について考える機会として、テレビや書籍でおなじみの木村草太氏(首都大学東京准教授)を講師に招き、ボランティアグループならコープ平和の会共催で「憲法学習会」を開催しました。申込み多数の中、組合員209人を含む230人が参加しました。
 
はじめに、中野副理事長から「これまでも憲法に関する学習会や企画に繰り返し取り組んできましたが、さらに多くの組合員と共に学びたいと考え、今回の開催に至りました。一人ひとりが平和について深く考え、かけがえのない平和のために、今後何を学び活動していけば良いのか、今回いろいろな立場の方からのご意見をいただき、これからの取り組みにつなげていきたいと思います」と挨拶しました。

 

ならコープ憲法学習会を開催しました
ならコープ憲法学習会を開催しました

木村氏は「憲法と2015安保法制」と題し、個別的自衛権や集団的自衛権の行使について、身近な経験を例に挙げながら、わかりやすく説明されました。
【木村草太氏講演(要旨)】
国際法では「武力行使」は違法というのが大原則。侵略国家が現れた場合、国連の安保理決議ができるまでの間、例外的に個別的・集団的自衛権が認められているが、特に集団的自衛権は判断が難しい。その時の政府の判断になり乱用の恐れもある。憲法第9条では、武力行使一般が禁じられているが、憲法第13条の解釈では例外を認められるという説もある。しかし他国防衛について例外を許容した条文はどこにもなく、行使すれば政府の越権行為になる。
安保法制については、武力行使、後方支援に関して、事前の手続きも必要だが、活動中の監視や事後的な検証が重要であり、同法制の法的課題も多く、法案のひとつひとつに対する議論が有効で大切である。
※講演会の詳しい内容は、機関紙あをがき4月号に掲載いたします。ぜひ、ご覧ください。
 
講演後には、1981年から平和活動に取り組むボランティアグループ「ならコープ平和の会」代表:堀江陽子さんが同会の活動を紹介し、活動への参加を呼びかけました。
 
参加者から講演内容へのご意見・ご感想
・例え話をつけ加えながらの講演で、難しい言葉も少し理解ができた。憲法ということが、
 遠くに感じていたが、少しでも近くに感じることができた。
・以前、合憲だという講師の話しも聞いたが、今回の方がよく理解でき、比べられてよかった。
・「私がどう考えようと、どんどん都合のいいように決まっていくもの」と思い、真剣に知ろうと
 していなかったが、分かりやすくお話しいただき、とても勉強になった。
・難しいお話だと思ったが、わかりやすくお話ししていただいて何故、違憲なのかがよくわかった。