~子どもたちの未来と共生社会を考える~

奈良県生活協同組合連合会(県生協連)は「子どもの貧困」をテーマに、12月3日(土)第27回奈良県生協大会を奈良商工会議所で開催しました。開催にあたっては、奈良県、奈良市、奈良県社会福祉協議会、近畿労働金庫から後援をいただき、組合員、県及び市町村行政や社会福祉協議会関係、民生児童委員、こども食堂の運営団体等140人が参加しました。
 
はじめに、県生協連の瀧川潔会長が「地域の中で安心してくらせる社会をつくろう」と挨拶。続いて貧困問題の社会活動家で法政大学教授の湯浅誠氏による講演「ひとりぼっちをつくらない~子どもたちの未来と共生社会を考える~」が行われ、子どもの貧困の実態と要因について説明されました。生活困窮に苦しむ高校生の生の声のスライドも上映され、全国の支援活動事例にも触れながら、この問題に対する理解を一人でも多くの人に広げていくこと、ひとりひとりがほんの少しのできることをつないで支援の輪を大きくしてくことを呼びかけられました。
 
その後のリレートークでは、奈良県健康福祉部こども・女性局こども家庭課課長の乾新弥氏が「経済的困難及び社会生活上の困難を抱える子どもを支援する奈良県計画」、奈良県社会福祉協議会次長の今中弘一氏が「生活困窮など困りごとに寄り添う社会福祉協議会の取組み」、こども食堂いかるがの平川理恵氏が「子ども食堂の活動について」、社会福祉法人ぷろぼのアースカラーズぷろぼのの新大宮所長藤原純子氏が「障がい者就労支援などの取組み」、市民生活協同組合ならコープの山中敎義専務理事が「生協のたすけあいとささえあいの取組み」について報告されました。

 

「第27回奈良県生協大会 ひとりぼっちをつくらない」を開催しました
「第27回奈良県生協大会 ひとりぼっちをつくらない」を開催しました

参加者からは「高校生の声、涙が出ました。お金がないためにできないことがある。諦めさせている現実が悲しい」「やはり実感としてはそのような子どもたちの声を聴いたり関わったりする機会がなく、リアルに感じていなかったので、考えさせられる機会になった」などの声が寄せられました。格差社会の進行の中でも、子どもや困難を抱える人がお互いに大切にされる世の中について、理解と共感がひろまる講演会となりました。