~戦後・被爆70年 核兵器のない世界をめざして私たちができること~

11月7日(土)奈良県婦人会館において、多くの人とともに核兵器廃絶の重要性を考え、平和への願いを共有する「第26回生協大会 ピースアクションinなら」は、戦後・被爆70年の節目にあたる今年、奈良県、奈良市から後援をいただき、ピースアクションをすすめる会(奈良県生活協同組合連合会、ならコープ平和の会、withユニセフの会)主催で開催、70人が参加しました。
被爆地の広島市や長崎市、県内自治体からはメッセージや祝電が寄せられました。
 
はじめに、広島市の被爆当時の姿を撮影したフィルムをもとに、母親の視点から核兵器の廃絶と平和の尊さを訴えた記録映画「ヒロシマ・母たちの祈り」{企画:広島市、(公財)広島平和文化センター}を上映後、日本原水爆被害者団体協議会事務局長田中煕巳氏による講演「原爆被害の実相と70年間の被爆者の想いと行動」がありました。
田中氏は、中学1年の時長崎で被爆し肉親5人を一度に亡くして野で荼毘に付したこと、その後貧苦の生活を強いられたことなど、ご自身の体験を通し原爆被害の恐ろしさを語られました。また日本被団協が60年間歩んできた運動の歴史について説明されました。被爆後10年間、被爆者は放置されましたが第5福竜丸事件以降原水禁運動と連動して被団協の運動がはじまり、原爆特別措置法と原爆医療法を経て原爆被害者援護法が制定されたこと、核兵器廃絶を求め国連はじめ国際社会で被爆者の声を伝えてきたことなど、被爆者救援と核兵器廃絶の運動史について詳しく説明がありました。
 
その後のトークコーナー「戦後・被爆70年 未来に向けて」では、組合員、学生や被爆者の方を交えて、奈良教育大学の村上泰三さん(2015NPT再検討会議代表派遣)が進行役を務め、広島で被爆された奈良市在住の松本有紀江さん、2015NPT再検討会議の生協代表団に参加した小比賀博美さん、奈良教育大学の平田海さん、奈良県立大学の山下桃果さんの4人がそれぞれの体験や平和に対する考えを語りました。
最後に講師の田中氏は、「経済優先の今の世の中は危うくなってきている。協同することを大切にして日本のこれからをつくっていければよい」と話されました。 

 

「第26回生協大会 ピースアクションinなら」を開催しました
「第26回生協大会 ピースアクションinなら」を開催しました
「第26回生協大会 ピースアクションinなら」を開催しました

会場には、原爆パネル、メッセージなどの展示コーナーを設置、参加者の平和への想いをポストイットに書きとめ、後方パネルに貼り付けました。
参加者アンケートでは「お話を聴いて改めて原爆の悲惨さがわかった。」「若い人たちが真剣に考えているのがわかった。有意義だった。」「二度と過ちを繰り返さないために伝えていきたい」などの声が寄せられました。