まだ十分食べることができる食品を集めて、生活に困窮する人に無償で届ける活動に取り組む市民団体「フードバンク奈良」(斑鳩町)の活動報告会が11月3日(土)コープふれあいセンター六条で開催され、関係者や地域で活動する方々の約60人が参加しました。同団体は、昨年12月に設立され、1月に設立記念セミナーを開催して活動を開始。9月末までに集まった食品は2.2tとなり、社会福祉協議会やこども食堂など、のべ112団体に提供されました。
 代表の渡辺(かず)(くに)天理大学教授は、開会のあいさつで「食べ物を届けるだけでなく、活動を通じて、コミュニティーづくりと、近年薄まりつつある食べ物への感謝の気持ちを伝えていきたい」と述べられました。

 

「“もったいない”を“ありがとう”に」 コープふれあいセンター六条で「フードバンク奈良活動報告会」が開催されました
「“もったいない”を“ありがとう”に」 コープふれあいセンター六条で「フードバンク奈良活動報告会」が開催されました フードバンク奈良 渡辺一城代表

 ならコープからは高良常任理事が、ならコープは賛助会員として、7月から無店舗で発生したキャンセル商品などを提供していること、またコープふれあいセンター六条の一角を、同団体の食品の管理拠点として提供していることを報告しました。
 
 リレートークでは、フードバンク奈良からの食品提供の活用事例として、「生駒市環境モデル都市推進課」「たわわ食堂」「生駒市社会福祉協議会」「自立援助ホームあらんの家」「特定非営利活動法人らいず 多機能事業所すたんどあっぷ」がそれぞれの立場から活動が報告され、地域における貧困問題の深刻さ、「食べ物」「食べること」がどれだけ元気になる力となるかなどが報告されました。
 渡辺代表は、「私たちは、活動する人と食品を届ける人の中間組織。今後もそれぞれが連携し、県内でフードバンクの輪が広がることへの期待したい」とし、閉会の挨拶とされました。
 当日、会場ではフードドライブもおこなわれ、たくさんの食品が届けられました。

「“もったいない”を“ありがとう”に」 コープふれあいセンター六条で「フードバンク奈良活動報告会」が開催されました ならコープの活動を報告する高良常任理事
「“もったいない”を“ありがとう”に」 コープふれあいセンター六条で「フードバンク奈良活動報告会」が開催されました 当日届けられた食品