9月5日(土)、ホテル日航奈良(奈良市三条本町)で、ならコープ災害支援推進学習会(ならコープ主催、奈良県生協連共催)を開催、約400人が参加しました。
東日本大震災から4年半、被災地の現状を知り、これからも息の長い支援活動を続けていくために、陸前高田市の戸羽市長他を招いて、 陸前高田りく学習会と交流会を開催しました。

学習会に先がけ、陸前高田市から海産物や果物ジュースの試食や東北お手伝いショップなどが出展し、商品展示・試食交流会をおこないました。

森理事長から、「学習会・交流会を通じて、被災地への継続的な支援ができればと考えます。ボランティアバス、仮設住宅への支援、桜ライン311への参加などを続け、今後も被災地の自立に向けた支援活動を継続していきたい」と挨拶がありました。

学習会1部では、映画「あの街に桜が咲けば」を上映。
映画では、桜ライン311の岡本代表、佐藤副代表による活動とその思いが紹介されました。
桜ライン311は、岩手県陸前高田市内約170kmに渡る津波の到達ラインに10mおきに桜を植樹し、津波の恐れがあるときにはその並木より上に避難するよう伝承していく活動をされています。また、植樹だけでなく、自分たちの立場に置き換えた防災意識を持っていただこうと全国で講演会を実施されています。

続いて、戸羽陸前高田市長に講話いただきました。
陸前高田市は人口23,500人、震災による犠牲者は1,800人以上にのぼり大変な被害となりました。
戸羽市長ご自身も被災されご家族を亡くされながらも職務を遂行、当時の様子を切々と語られました。
「情報は必要だが、だれも想定できなかったことが起こるかもしれない。日頃から備えは必要。ひとりひとりができる簡単な備えをしないのは心のどこかに『自分は大丈夫 』と思っているからです。日頃から自分の命は自分で守るということを考えてほしい」と呼びかけられました。
そして、これからのまちづくりについて「家族や親友を亡くした子どもたちの強さとしなやかさを学び、差別も偏見もない、どんな人も笑顔になれるまちをつくることが、亡くなった大勢の犠牲者の気持ちに少しでも応えることができる道だと思う。これからは『支援 』ではなく『応援 』してほしい」と話されました。

その後、「陸前高田市仮設住宅連絡会」を前身とする「復興支援連絡会」の島倉代表から取り組み報告がありました。同連絡会は、市内全46ヵ所の仮設住宅団地を対象とし、「コミュニティサポート」「中間支援」「自治会サポート」の3本を柱に仮設住宅から転居される方々の円滑なコミュニティの形成も視野に入れ、仮設住宅に特化しない支援活動をおこなっておられます。

 

ならコープ災害支援推進学習会を開催しました 試食交流会の様子
ならコープ災害支援推進学習会を開催しました
ならコープ災害支援推進学習会を開催しました
ならコープ災害支援推進学習会を開催しました 戸羽太陸前高田市長
ならコープ災害支援推進学習会を開催しました 市長の講和に聞き入る参加者
ならコープ災害支援推進学習会を開催しました 復興支援連絡会へ募金贈呈

最後に、中野副理事長から、「被災地の情報が少なくなってきていますが、事実や感じたことを日々の生活の中で伝え続けていくことが大切です。改めて反省を行動にかえ、いざという時、大切な人を守り、ささえあうことの大切さを学びました」と挨拶がありました。

閉会後、ならコープから復興支援連絡会へ、災害支援活動への支援金20万円を贈呈しました。