エネルギー対策と
環境への取り組み
ならコープの2030環境ビジョン
2020年に策定した「ならコープの2030環境ビジョン」は、5年目を迎え、引き続き温室効果ガス削減、食品ロス削減、プラスチック容器包装材と資材の削減、エシカル消費の拡大に目標を持って取り組んでいます。
【目標1】CO2排出量の50%削減(2013年度対比)
CO2排出量は10,583トン(前年差+938トン、前年比110%)と2023年度から増加しました。電気使用量が増加したことが主な要因です。2024年は観測史上最も暑い年になり、空調等の使用が多くなりました。また山の辺センターや下市コミニュティスタンドの開設で事業所が増加したことも影響しました。

山の辺センターの開設
ならコープ7つ目の配達拠点として開設した山の辺センターは、商品の一時保管用の大型冷蔵庫を持たない「ジャストイン物流」で運用し、電気使用量が抑えられます。また、2025年度には施設やEVトラックで使う電気を再生可能エネルギーで運用できるように、太陽光発電と大型蓄電池の設置を計画しています。

EVトラックの導入
無店舗事業で使用するEVトラックを山の辺センターに2台導入しました。
ガソリン、軽油を使用するトラックから電気で動くEVトラックへ切り替えることでCO2排出量の削減をすすめていきます。

物流センタードライ棟の稼働(輸送距離の削減)
これまでは大阪府枚方市のおおさか協同物流センターからならコープ物流センターまでドライ商品を輸送していましたが、ドライ棟の開設によって輸送の必要が無くなり、CO2の排出を削減することができました。

使用済みてんぷら油の回収
ならコープの一部店舗では、家庭から出る使用済み天ぷら油を組合員ボランティアによって回収しています。2024年度は957人の回収ボランティアによって、2259.5L回収することができました。ならコープの店舗から出る使用済み食用油と合わせて京都市の燃料化施設でバイオディーゼル燃料に精製し、軽油代替燃料や航空代替燃料(SAF)として活用されています。
【目標2】食品ロス50%削減(2019年度対比)
2024年度の食品廃棄物発生量は36万5,142kg(前年差△569kg、前年比99.8%)と2023年度から減少しましたが、2024年度目標である28万6,701kgには到達できませんでした。
日配商品の管理期限の延長(賞味期限当日まで販売)、自動発注システムなどによる発注精度の向上、在庫管理精度の向上などが有効に機能しました。

食品ロス削減に取り組む事業者登録
農林水産省の「啓発資材を活用した食品ロス削減に取り組む事業者」に登録し、「てまえどり」啓発動画の作成・食品ロス削減チャレンジを実施しました。
紙芝居動画の活用
組合員が作成した「てまえどり」の紙芝居動画を、店舗でのデジタルサイネージや地域の小学校の学習教材として活用し、食品ロス削減の取り組みを啓発しました。
【目標3】プラスチック容器包装排出を30%削減(2018年度対比)
事業活動におけるプラスチック容器包装排出量は17万1,302kg(前年差△28,392kg、前年比85.8%)と2023年度から減少し、2024年度目標である18万8,836kgを達成できました。
7月から稼働したドライ棟での、常温商品の内掛け袋を使用しないセット方法を採用したことが大きな要因となりました。

リライタブルラベルを導入
7月のドライ棟開設に伴い、商品を運ぶためのコンテナに貼る組合員名などのラベルシールを、印字情報を繰り返し書き換えることのできるリライタブルラベルに変更しました。同時にコンテナに使っていた内掛け袋を廃止し、年間約50tのプラスチック容器包装の削減が期待できます。

その他の取り組み
「奈良県初 アルミ付き紙パックのリサイクル回収開始」
日本テトラパック㈱の協力により「アルミ付き紙パック」のリサイクル回収を開始しました。アルミ付き紙パックは空き缶やペットボトルと比べると回収率が低く、今まではごみとして廃棄されていましたが、段ボールにリサイクルできるようになりました。

ドライ棟内に環境学習室を開設
組合員、地域住民、職員に向け、ならコープの環境活動を知ってもらうとともに、環境学習ができる場所を提供することで、奈良県下でのリサイクルや脱炭素の取り組みをさらに推進することを目的とする施設です。学習や見学を通じ環境循環の大切さ、ごみの捨て方を考える機会をつくります。

