環境保護

生物多様性の保全及び持続可能な利用
~豊かな自然共生社会の実現に向けて~

エシカル消費の取り組み

今年度の商品活動の柱の一つとして、10月・11月を「エシカル月間」として取り組みをすすめました。取り組みに際して店舗・無店舗の職員はもとより、役職員全体で「誰かの笑顔に繋がるお買い物」を合言葉に学習活動を行いました。

●公正な社会の仕組みづくりの取り組み

①多くの組合員にご利用いただき、コープ基礎化粧品では、「ピンクリボン運動」に12,156円を、コアノンロールでは「コアノンスマイルスクールプロジェクト」に14,047円を寄付することができました。


コアノンスマイルプロジェクト

②11月から12月にかけて“エシカルならっぴ”をさがせの取り組みを行いました。店舗ではコアノンスマイルプロジェクトと商品の認知のために「ワンタッチコアノン」のお試し配布を実施しました。

●豊かな地域を作る取り組み

①地元食材を利用することで地域を元気にする取り組みをすすめました。「食べる“なら”大和」を地産地消産品のブランドとして、JAならけんとならコープが協力して取り組む県内農産物や、県内農産物を主な原料とした加工食品を案内し、8億4,700万円を供給、地域経済に貢献しました。

②2014年4月から供給を開始した奈良県エコキャラクター「な~らちゃん」の「米粉入り食パン」は、1点利用に付き1円を積み立て、奈良県環境フォーラムに寄付することで活動を支援し、奈良県の環境保全につなげています。2017年度は、26,501円を贈呈しました。

③2016年度5月に設立された吉野事業所は、農産集荷事業をはじめ、天然に湧き出た水を使用した宅配水事業(奈良桜よしの天然水)や水耕栽培(フリルレタス)を行いました。2017年度は天候不順により野菜価格が高騰し、安定価格のフリルレタスは組合員の家計応援に貢献しました。また、吉野事業所は障がい者総合支援法に基づく就労機会を提供する施設として運営され、障がい者の雇用につながっています。

●地球環境を守り続ける取り組み

森や海の資源、生態系に配慮した原料で商品作りを行うFSC認証、MSC認証マークのついた商品の案内をすすめました。2018年度はCOOPの代表的な洗剤であるセフターシリーズの供給点数につき1円を「持続可能なパーム油のための円卓会議(RSPO)」に寄付する予定です。

安心してくらせる地域づくり

●「アースデー2017inなら」

今年で28回目となる「アースデー2017inなら」は、2会場で開催されました。明日香村石舞台会場では、2,300人の参加がありました。また、「吉野の森と水を守るための募金」1,057,482円(2016年度分)を奈良県森林組合連合会に贈呈しました。生駒市西畑町菜の花まつり会場では、生駒市西畑町自治会、いこま棚田クラブ、ならコープ組合員など約300人の参加がありました。


アースデー2017 in なら

●菜の花エコプロジェクト

①「菜の花クラブ」による菜の花栽培(10月~6月)は、西畑町で20家族62人(前年20家族68人)の登録があり、菜の花の手入れ、芋堀体験などを6回実施し、延べ282人が参加しました。菜種の収穫量は、約33.5kgとなりました。


菜の花クラブ(椎茸の菌打ち)

②各店舗でのボランティアによる使用済み天ぷら油回収活動は、延べ1,712人(前年1,903人)の参加があり、約4142.1 L(前年4340.6L)回収できました。回収した使用済みてんぷら油はBDF燃料に精製し、配達トラックの燃料として活用しました。使用済み天ぷら油回収ボランティア活動は10年を迎えたことから10年間の取り組みの評価と今後のすすめ方について、交流会を開催しました。

使用済み天ぷら油回収量

  全体実績(リットル) 前年比 組合員回収量(リットル) 前年比 組合員人数 前年比
2013年度 22,681 105.60% 4,563 98.80% 1,960 103.30%
2014年度 24,205 106.70% 4,778 104.70% 1,937 98.80%
2015年度 25,492 105.32% 4,318 90.37% 1,985 102.48%
2016年度 26,986 105.86% 4,340 100.51% 1,903 95.87%
2017年度 34,693 128.56% 4,142 95.44% 1,712 89.96%

●家庭の節電・省エネ、くらし方の見直し活動

①家庭でできるエコプログラム「やっぱエコやねん!!」は6、8、10、1月の4回開催。6月の環境月間は「オールド冷蔵庫コンテスト」を開催しました。

②7月には日本生協連合会 環境事業推進部部長 板谷 伸彦 氏を講師に招き「持続可能な開発目標(SDGs)なに?」、和歌山大学客員教授・自然エネルギー市民の会代表 和田 武 氏を講師に招き「再生可能エネルギーの普及で持続可能な社会を目指そう!」を開催し、組合員・理事・職員50人が参加しました。

●環境測定活動

26年目を迎える環境測定活動では、県内各地で279人(前年275人)から酸性雨、河川(COD:化学的酸素要求量)、大気(NO2:二酸化窒素)の測定結果が報告されました。また、大和川市民ネットワークの総会にて、これまでの測定活動について報告しました。

●環境保全団体への助成

①2005年度から環境保全活動に取り組む団体への助成金としてレジ袋代金の一部を活用してきました。2017年度は24団体に計96万円を助成し、累計助成金額は1,000万円を超えました。

②2月には環境保全助成団体交流会を開催し、認定NPO法人 環境市民 代表 杦本 育生 氏を講師に招き、SDGs学習会を開催。保全活動助成団体の取り組みについて交流しました。


環境保全活動助成団体交流会SDGs学習会

●吉野共生プロジェクトの取り組み

吉野共生プロジェクトは、吉野の森と水を守る募金活動から始まりました。このプロジェクトの4つの柱は、1.吉野の森と水の保全 2.吉野の自然と文化、歴史の継承 3.吉野の産業振興、地域経済の自立化支援 4.多数の組合員のたすけあい・ささえあい・わかちあいです。この4つの柱を4つのキーワード(地産地消・食べる“なら”大和、新エネルギー・発電、森林・環境・水ビジネス、地域医療・福祉)で実現します。

●吉野の森と水を守るための募金

2009年11月から「吉野の森と水を守るための募金」をJAならけんと共に、ならコープが販売する奈良県産ひのひかり1㎏につきそれぞれが0.5円を積み立て、奈良県森林組合連合会を通して、吉野の森と水の保全に供する活動に取り組んでいます。2017年度は吉野町役場の方々、および昨年吉野町と共に「包括連携協力に関する協定」を締結した(株)南都銀行の協力を得ながら吉野事業所の敷地(吉野町所有)において植樹祭を開催し、ヤマザクラ・イロハモミジなど計32本を地元の方も含め約60人が参加され植樹しました。2010年度から開始した植樹は687本、のべ参加人数756人になりました。2018年度はつくばね発電所(東吉野村)に植樹地を移行して取り組みます。

●黒滝村「絆の森整備事業」

10年目を迎えた黒滝村の「絆の森整備事業」は組合員と一緒に、除間伐や伐採した樹木の皮はぎ(6月)、ササユリの植栽や獣害防止柵の補強(11月)、きのこの植菌体験(3月)を行い、森林の再生や里山の保全に取り組みました。


絆の森整備事業ササユリの植栽


吉野の森と水を守るための保全活動


川上村「かわかみらいふ」

●川上村との取り組み

「未来への風景づくりプロジェクト」に協賛し地元企業と共に川上村と一体となり緑による景観再生に取り組んでいます。9月には、ならコープグループを対象に大滝ダムで環境保全学習会を実施、旧白屋地区では景観再生に向けて保全作業を行いました。総勢35名が参加し大和ハウスの方々と昼食交流を行いました。11月には第3回「ふれあいまつり」へ出展し地元企業や川上村の方々との交流、自然の恵みに感謝する機会として取り組みました。
10月は一般社団法人「かわかみらいふ」の1周年大感謝祭に参加、スクロール様、三ツ星産業様の協力のもと衣類の販売、また桜井支所による出展で大いに盛り上がりました。

●県南部東部地域の特産物普及支援

地場産品の取り扱いは、ハートフルコープよしののフリルレタス、ロメインレタス、奈良桜よしの天然水500mlペットボトル、五條産直組合の大和当帰葉の企画を開始しました。北海道新十津川町の金滴酒造の取り扱いを再開しました。2017年度も奈良女子大との連携による「地産地消おせち」を継続、吉野町製箸工業協同組合の吉野杉割箸をセットしました。「奈良の木」を使用した贈り物開発プロジェクトに参加した縁により、かわかみ社中の製品を案内しました。

●吉野町西谷自治会との取り組み

吉野事業所の前を流れる竜門川にて「清流西谷の川と湧水恵みのプロジェクト アユ・アマゴつかみどりIN西谷」を開催し、北岡吉野町長をはじめ地元住民と組合員あわせて160人が参加しました。吉野事業所を拠点に自治体や各団体と連携し、地域の活性化に取り組みました。
(株)ハートフルコープよしのも協賛し、河辺ではしゃぐ子どもたちや必死に魚を追う大人の姿に、笑顔が溢れる楽しいイベントになりました。

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